業務内容

海部森林組合の基本的な役割は「森林の適正な管理のための事業」で、森林の経営指導、森林施業の受託、病害虫や獣害の防除といった「森林づくり」のための業務が中心です。

経営指導とは、森林施業プランナーによる組合員へ山を守るためのアドバイスや、地区毎に集約化してそれぞれの山の適期に手入れができるようなプランを提示することです。
森林施業とは、森林育成のために行う造林・保育・伐採などのことです。
海部郡は全面積の9割が森林で、その7割以上は個人が所有する私有林となっており、高い林業技術を持った専門の労務班が、安全で効率的に実務にあたっています。
また、人材育成において、地元の中学生等を対象に林業体験学習を行ったり各種資格の取得を推進したりするとともに、労働安全衛生研修も実施しています。

豊かな森林づくり

森林は、木材を供給するとともに、土壌を維持する働きや水を蓄える働き、空気を浄化する働きなどの多様な公的機能を持っています。
このような森林の持っている様々な機能を十分に発揮させるには、適切に手入れすることが必要です。
「植える→育てる→収穫する」という森林のサイクルがうまく循環することによって、豊かな美しい森林づくりができるのです。

森林施業について

総面積30ha以上の団地を造り森林経営計画を立てると間伐や新植を行う森林施業には国や県から補助金が支給されています。
また、小規模森林所有者様でも団地にご参加いただくとすぐに施業を行わなくても

  • 補助制度の説明
  • 山林の現調調査
  • 山林の境界確認

等ができるメリットがあります。

森林組合に森林施業のご依頼をいただいた場合の流れ

  1. 打ち合わせを行い、事業にかかる見積もりを作成。
  2. 作業時期を相談してから間伐作業実施。
  3. 間伐で伐採された木材は山から搬出し、その時に高く販売できる市場や製材業者を選んで出荷販売。
  4. 販売費用から事業にかかった費用を差し引いた金額を森林所有者様の収益として還元いたしております。

森林施業の作業詳細

作業道の整備

間伐などの施業を行う時、必要に応じて作業道を新たに整備します。
作業道が崩れないように路肩には根株を埋め込むなどの工夫をしています。
作業道を整備することで高性能林業機械を持ち込むことが可能となります。
最新機材を使用して施業を進めることで、大幅な作業時間短縮が可能となり生産性が向上します。

伐採作業

海部森林組合では基本的に2残1伐。約30%の列状間伐を基本に間伐を実施しています。
間伐対象となる木を選定しチェーンソーで木を切り倒します。
伐採した木の位置が作業道から遠い場合はワイヤーを使って引き揚げ作業を実施いたします。
作業道近くに集められた木を決められた長さに切りそろえます。
高性能林業機械を導入することで林地内で短時間で作業を終えることができます。
架線集材は作業道が作れないような山奥からの搬出が可能となります。

搬出作業

以前は廃棄されていた枝葉や根株はバイオマス燃料用原料として販売しています。
山から運び出された木材は木材専用の運搬トラックに積み込み、製材所や市場など木材価格が高いところに向けて、出荷・販売します。
その後、販売費用から事業にかかった費用を差し引いた金額を収益として森林所有者様に還元します。
森林組合ではコンピュータを活用して図面や施業写真などの森林所有者様の森林情報を適切に維持管理しております。

運搬・販売

以前は廃棄されていた枝葉や根株はバイオマス燃料用原料として販売しています。
山から運び出された木材は木材専用の運搬トラックに積み込み、製材所や市場など木材価格が高いところに向けて、出荷・販売します。
その後、販売費用から事業にかかった費用を差し引いた金額を収益として森林所有者様に還元します。
森林組合ではコンピュータを活用して図面や施業写真などの森林所有者様の森林情報を適切に維持管理しております。

間伐から1年後

間伐を行うことにより太陽光が地面に届くようになり、作業道にも自然植生が促されます。
山は草木が育ち健全な森林となります。